室外機の蜂対策

●自力で駆除する場合の方法

蜂の巣を発見した時期が3~5月頃で、まだ巣が小さく自力で駆除する場合は、以下の道具を用意しましょう。

【用意するもの】
・防護服
・スプレー・燻煙タイプの殺虫剤
・ビニール袋(室外機を覆うため)
・ビニール袋を止めるガムテープ
・ほうき・ちりとり

防護服の貸し出しを行なっている自治体もあるので、問い合わせるかホームページを確認してみてください。 
防護服が貸し出されていない・すぐに用意できないなどの場合は、全身を覆うことができるツナギ(白色)とカッパで代用しましょう。ツナギの上からカッパを着たら、軍手と白い長靴を着用します。蜂が服の隙間から侵入してこないように、袖口をひもで縛ることも忘れずに行ないましょう。
蜂の巣駆除の準備ができたら、いよいよ作業に入ります。室外機に作られた蜂の巣を駆除する手順は以下のとおりです。

【室外機に作られた蜂の巣駆除の手順】
1.室外機にビニール袋をかぶせる
2.かぶせたビニール袋が外れないようテープで固定する
3.燻煙タイプの殺虫剤をビニール袋内に投入し作動させる
4.蜂がビニール袋の外に出てきた場合は殺虫剤スプレーで退治する
5.室外機を覆ったビニール袋から蜂が出てこなくなったら翌朝まで放置する
6.蜂が出てこないことを確認してから、室外機の蓋を外す
7.蜂の巣と蜂の死骸をまとめてゴミ袋に入れて可燃ゴミに出す

自力で蜂の巣を駆除する際は、万が一に備えてポイズンリムーバー(虫に刺されたときに傷口から毒を吸い出す道具)を準備しておきましょう。また、蜂の死骸をゴミ袋に入れるときは、素手ではなくほうきとちりとりを使ってください。死骸であっても、針に毒が残っている場合があるからです。 
殺虫スプレーを使う際は、室外機にかからないように注意しましょう。室外機から少し離れた場所で吹きかけるのが望ましいです。

●室外機に蜂の巣を作られないようにする方法

室外機にあらかじめ対策をしておくと、蜂の巣が作られる確率を下げることができます。

1.室外機に防虫ネットを取り付ける
室外機に防虫ネットを取り付けると、外から蜂が侵入してくるのを防ぐことができます。ただし、防虫ネットの網目が細かすぎると、室外機がうまく空気を排出できなくなります。故障の原因につながるため、網目の大きさには注意しましょう。
網目の目安は約1.5~2cmです。家庭菜園用の防虫ネットは1mm以下の細かいものが多いため、動物除けの防獣ネットを選ぶのがおすすめです。1.5~2cmの網目であれば、室外機からの空気の流れを止めることなく、蜂の侵入も防げます。防虫ネットを室外機にかぶせたあとは、重しを付けて風で飛ばされないようにしておきましょう。
室外機がベランダにある場合は、ベランダ全体に防虫ネットをかぶせておくとよいでしょう。蜂以外の害虫による侵入も防げるメリットもあります。

2.駆除剤や蜂が嫌う成分のものを活用する
駆除剤や殺虫スプレーは駆除だけではなく、蜂を寄せ付けない効果も持ちます。蜂が嫌がる成分が含まれる殺虫スプレーを、事前に室外機周りに噴射することも一つの方法です。
殺虫スプレーは即効性があり、蜂専用であれば1ヵ月ほど効果が持続するものもあります。ただ、時間が経つにつれて効果が弱まるため、1~2週間に1回は噴射しておくのがおすすめです。
駆除剤や殺虫スプレー以外にも、木酢液(もくさくえき)・ハッカ油・水で薄めたアロマオイルを撒いておくのも効果的。
蜂は、焦げたにおいやハーブのにおいを嫌うため、上記3つの液体を撒くと蜂が寄ってこなくなります。殺虫剤と同じ効果があるため、自宅にお子さんやペットがいて殺虫剤の使用に抵抗がある場合にはおすすめです。
なお、室外機の周りに殺虫スプレーなどを撒くときは、室外機のなかに薬液が入らないよう注意しましょう。また、直接室外機に向けて殺虫スプレーなどを噴射するのは故障やショートの原因となるため、絶対に行なわないようにしてください。

3.室外機の周囲にゴミを置かない
蜂は、エサを求めて甘い香りや生ゴミのにおいに寄ってきます。室外機の近くにゴミを置いておくと、蜂を寄せ付けてしまいます。
すぐにエサが手に入る場所は、蜂にとって絶好の巣作りポイントとなるため、室外機の周りは常にきれいに掃除しておきましょう。ちなみに、蜂は柔軟剤のにおいも好む傾向があり、洗濯物に寄ってくることがあります。できる限り室外機の近くに洗濯物を干さないことも、蜂を寄せ付けないコツです。