PM2.5

気になる室内の空気……PM2.5や花粉の時期はどうすればいい?

暖かくなるこれからの時期は、花粉が多く飛散したり、PM2.5が気になる季節でもあります。また、春は風が強く、「春埃」「春塵」といった季語があるようにホコリやチリが舞い上がることも多くなりますし、地域によっては、季節風に乗って遠くから運ばれてきます。

外の空気の汚れをいかに家の中に入れないかが毎年の悩みの種。窓を閉め切って、よほどのことがない限り換気もしないという人も珍しくありません。しかし、これは大きな間違えで、換気をしていない家の中は、外よりも空気が汚れていることが少なくないそうです。

人が出入りすると、服や髪についた花粉やホコリなどはどうしても家の中に入ってきてしまいます。窓を閉め切っていたり、換気をせずにいると、それらがいつまでも外に出ていかずに留まったままになってしまいます。さらに、花粉だけではありません。PM2.5 や、ハウスダスト、ダニ、カビなども、閉め切った部屋の中では行き場がないままです。

ですので最低でも1日に1回は窓を開け、外の新鮮な空気を取り入れることが大切です。朝、日光を浴びて飛散した花粉が住宅街に届くのはお昼ごろ、さらに人や車の往来もあって日中はたしかにたくさん飛散しています。そのため、花粉の飛散量が少ない早朝か深夜に換気をするのがおすすめです。朝は寒いと感じるのなら空調をつけたまま換気をしても構いません。


掃除だけじゃなく、エアコンや空気清浄機を活用するのが大切。使い方や注意点は?

またこの時期は、掃除方法を工夫することも大切です。

花粉やホコリなどは下に溜まるので、掃除する際はそれらをなるべく舞い上げないようにするのがポイント。この時期だけは、掃除機ではなくフローリングワイパーでの拭き掃除や水拭きなどに切り替えるのもおすすめです。

また、エアコンの空気清浄機能などもしっかり活用した方がよいそう。最近の空気清浄機能はフィルターでの集じんと微粒子イオンの2段構えで空気をキレイにしてくれています。

フィルターは文字通り、吸い込んだ部屋の中の空気に含まれていた花粉やホコリなどをフィルターで吸着します。花粉やハウスダストはもちろん、PM2.5と言われる、直径が2.5μm(マイクロメートル)以下の小さなホコリや化学物質なども通過できない目の細かいフィルターで、空気を“濾す”イメージです。

一方、微粒子イオン式は、エアコンから放出されたイオンで、花粉やホコリ、ウイルスやカビ菌などの活動を抑制します。

更にエアコンの空気清浄機機能と空気清浄機を併用すれば、さらに効果的に部屋の空気をキレイにすることが出来ます。花粉は上から降ってくるイメージがあるため、玄関先で髪や上着を払う方はいますが、実際は、花粉は重たいので地面に近いところの方が重要。ズボンのすその折り目の中などに残っていることが多いです。あと、アスファルトに落ちていた花粉などを歩くことで舞い上げているので、靴下やスカートの裾などにも付着しています。空気清浄機は床に置かれることが多いので、床近くにある花粉は空気清浄機ですばやく対応、部屋全体はエアコンの空気清浄機能に任せるイメージです。

空気清浄器を置くのはエアコンの反対側の壁がおすすめ。暖房時、エアコンの風向きは下になるため、風が床にあたって舞い上げた花粉を素早く吸い込める位置に空気清浄機を置くと効率が良いと言われています。

逆に冷房時は、エアコンの風向きは上になります。空気清浄機をエアコンの下に置くなど、部屋の中の空気の循環を考えると、空気の質の向上に役立つでしょう。エアコンはもはや、部屋の温度を調節するためだけのものではありません。

例えば、オフィス。一年中エアコンが稼働していませんか? オフィスでは建築基準法で換気方法が定められているなど、快適に仕事ができる酸素濃度や気温を維持、整えるためにエアコンを稼働し続けています。家庭用でもその考え方を取り入れましょう。
お手入れに関しては、お掃除機能付きエアコンであってもフィルターにこびりついた油分などが原因で自動お掃除では取り切れない場合もあるので、自分でも定期的にフィルター掃除を心掛けましょう。また特に空気が気になる時期であれば、室内の汚れも多いですし、エアコンの前面パネルやその周辺などのお手入れもしてあげてください。また手の届かない内部の清掃は専門業者に依頼が必要です。

空気が気になるこれからの季節だからこそ、エアコンや空気清浄機をうまく活用できるよう、部屋の空気の設計と事前のお手入れを行いましょう。