入退去時のお掃除

掃除のプロが、専門的な道具と技術で家屋全体を念入りに清掃するサービスが、ハウスクリーニングです。一般家庭の毎日の掃除では、ほとんど手が付けられていなかったような箇所まで磨きあげてくれる点がプロならではの特徴と言えます。
普段はなかなか利用する機会はありませんが、中古住宅を購入した時や、引越しにともなって住んでいる家を売る場合などに利用を検討してみると良いと思います。お家をまるごとクリーニングするとなると、相当大掛かりな作業になります。基本的には部屋の数や、各部屋の面積によって料金は変わってきますが、だいたいの相場を知っておくことで費用を見積もりやすくなります。

戸建のハウスクリーニング

一軒家をまるごと掃除するとなれば、対象となる面積は集合住宅の一室(専有面積)より広くなることが予想されます。また、トイレが上下階にそれぞれあったり、水回り設備の数が多かったりすると、その分をオプション料金として設定している場合もあるので、提示された見積もりをよく確認するようにしましょう。料金算出の方法は、部屋の広さと間取りの構成がベースとなります。この基本料金に、オプションとして換気扇やエアコンなどの清掃料金が加算されることも考慮に入れておきましょう。また、洗面所やキッチンは1箇所の前提で料金が計算されていることがほとんどです。二世帯住宅など、水回りの設備が複数ある場合や、特殊な設備が導入されている場合、一般的には別途の見積もりになるでしょう。なお、部屋全体ではなく、キッチンのみの清掃や浴室のみなど、汚れが気になる部分だけ依頼をすることも可能です。2階建ての家屋であれば、3LDK~4LDKあたりが中心となるでしょう。概ね10万円前後が相場となりますので、見積もりを検討する際の参考にしてください。また、空き家か居住中かで費用は変わります。残置物が多い場合も料金は高くなるとお考え下さい。家屋全体の面積に対する価格帯は、ごく一般的な金額の目安となりますが、同じ間取りでも延べ床面積が広かったり、汚れ具合がひどかったりすると、これより高くなる場合もあります。

また、居住中の場合は、家具や荷物を移動する作業が発生するのでどうしても作業時間が多めにかかります。空き家であれば、床に置いていないので作業を進めやすく、家財道具を汚す心配がないので養生の必要もありません。また、作業の時間帯も比較的自由に決められることから、スケジュール調整が容易になるというメリットもあります。居住中の場合は、相場から20~50%程度加算した金額で計算するようにしましょう。浴室やキッチンが複数ある場合、それらは原則として基本料金に含まれません。別途の見積もりを提示されることがほとんどですが、個別に追加した場合の料金は割高になります。

中古住宅購入時のハウスクリーニング

中古物件を購入した際には、入居前に家全体のクリーニングをしてから入居しましょう。家具や家電を設置した後では、なかなか隅々まできれいにするのは難しいので、引越し前に行っておくのがベストです。中古物件引き渡し時の条件として、ハウスクリーニングは必須ではありません。したがって売主は退去時に十分なクリーニングをしていないことも考えられます。前の入居者が残していった床やクロスの汚れなどがあった場合、買主が掃除やリフォームをしなくてはなりません。中古住宅を取引する際には、現状有姿での引き渡しが基本であり、売主が修理やリフォームをせずにそのまま買主に引き渡すことが一般的になっています。内覧や見学の際に、売主が実際に住んでいる状態だと、家具の裏側になって隠れている汚れや傷に気付かないことがあります。また、物置やクローゼットの中など、すべてを確認することは難しいでしょう。

引渡し前の清掃が入るものと思い込んで入居してみたところ、床や壁、キッチンやトイレの汚れやニオイに初めて気づくという例も多く見られます。汚れがひどい場合はもちろんのこと、ある程度許容できる範囲であってもハウスクリーニングをしてから入居した方が、その後の生活が快適になります。なにより、プロの技術で家ごとクリーニングしてもらった後なら、きれいになった状態でフレッシュな気分を味わえます。費用は買主負担になりますので、自分でできる箇所を除き、汚れがひどい部分をプロに任せるのも一つの方法です。

住宅購入時にハウスクリーニングをするメリット
・自分で掃除をする手間が省ける
・物件の長持ちに繋がる
・気持ちよく入居することが出来る

引越しの際は、荷物の梱包・開梱・整理のほかにも、行政手続きなどで時間がとられ、入居前の掃除まで手が回りません。部屋数が多くなれば、掃除する面積も広くなるうえ、各部屋に設置されているエアコンなどの設備も掃除すると負担が大きくなるばかりです。家庭の事情ですぐに入居しなくてはならないケースもあるでしょう。そんなときは、プロのハウスクリーニングを利用するのがおすすめです。家屋の清掃に特化した複数人のスタッフが集中的に作業を行うので、効率よく清掃が進み、自分で掃除する手間を大幅にカットできます。

また入居前に徹底した掃除を行っておけば、物件を長持ちさせることにもつながり、その後の生活でもきれいな状態を保ちやすくなります。そして、入居前はハウスクリーニングの適切なタイミングと言えます。部屋の中にモノが置かれていないので、作業負担が少なくなり、入居後に行うより費用も安く済ませることが大きなポイントと言えます。

売却時のハウスクリーニング

長年親しんだ住宅には、さまざまな思い出とともに、汚れも蓄積されています。次の入居者へ気持ちよく引き渡すためにも、ハウスクリーニングの利用を検討しましょう。戸建て物件の売却時、ハウスクリーニングを行うことは義務ではありません。仮にハウスクリーニングで家中をピカピカに磨き上げたとしても、売買契約時点で妥結した金額以上で売れることは少ないでしょう。このことから、売却時にハウスクリーニングは要らないと思う人もいるかもしれません。しかし、家をきれいにしておくことは、売却前後にさまざまなメリットが得られます。

売却時にハウスクリーニングを行うメリット
・内覧希望者に好印象を与えることが出来、売却時期が早くなる
・自分で掃除をする手間が省ける
・値引き交渉の要因を減らすことが出来る
・購入後のクレームを防ぐ

中古物件の内覧をして実際に購入を決めるのは、多くの物件を見慣れたプロの不動産会社ではなく、一般の消費者です。見た目のきれいさはもちろんのこと、メンテナンスが行き届いたエアコンや水回りなどは、内覧時の印象に大きく影響を与えることでしょう。したがって、きれいに掃除されているかどうかは、買主が購入を決定するときの大きな判断材料になります。また、売却手続きを行っている最中は、購入希望者や不動産会社との調整、引越し準備などやるべきことが多いので、自分ではなかなか掃除まで手が回りません。プロのハウスクリーニングで徹底的に磨き上げられた家屋なら、買主も付きやすく売却もスムーズに進むことでしょう。

実際に戸建て住宅を売却した経験のある人からは、売却に際して掃除が行き届いていなかったことがマイナス要因となったという経験談が寄せられています。家そのものは大切に使ってきたものの、部分的にでも掃除が不十分な箇所があると、価格交渉の材料にされかねません。

また、気になるところだけを個別にプロに依頼したものの、自分たちで掃除した部分はきれいになっておらず、購入者に不快な印象を与えてしまったという経験も聞かれました。中古住宅を購入するにあたって、妊婦さんや小さい子供のいる家庭では、特に衛生面を気にする場合もあるので、売却時の清掃は重要です。

ハウスクリーニングのプロを選ぶコツ

プロの専門清掃といっても、その結果はスタッフの熟練度や、汚れに適した清掃方法、そして清掃用具に関する知識量によっても左右されます。金額だけで技術力を推し量ることはできませんが、優秀なスタッフが多く在籍する場合は、人件費もかかっているのでやや割高な傾向があると言えるでしょう。引越しには何かと費用がかかるので、安さをウリにしているサービスを依頼したいと考えるかもしれません。しかし、料金の安さだけで選ぶのには思わぬ落とし穴があります。相場より極端に安いサービスの場合は、技術力が低かったり、作業箇所が少なかったりというトラブルも聞かれます。

また、安いと思って依頼してみたところ、現場でさまざまなオプションサービスを追加され、かえって高くついてしまった、というケースも少なくありません。経験豊富なスタッフが多く在籍し、信頼と実績のある地元業者のプロにお願いするようにしましょう。
クリーニングを依頼する⼈がプロに求めることは、ただ掃除をこなすだけではなく、戸建て住宅の売却のための清掃だったり、中古住宅入居前のリフレッシュ感だったりとさまざまです。どんな目的で利用者がハウスクリーニングを依頼しているのかまで見据え、最善を尽くしてくれるプロであることが、選定時の優先事項です。
また価格面では、相場から大きくかけ離れた見積もりや、基本料金は安いものの、オプション料金が加算されるシステムだったなどといった見込み違いに注意が必要です。清掃作業中に破損などが起きた場合に備えて、損害保険に加入しているかどうかの確認も行いましょう。

最後になりますが、特に春の引っ越しシーズンは混みあいが予想されます。早めの手配をお考え下さい。