エアコンの「お掃除機能」は残念な機能です。
「お掃除機能」という名前ですが、何もしなくてもヨゴレやニオイが全くしないわけではありません。
モノづくり日本と言えども、お掃除の要らないエアコンは現在のところ存在しません。
必要なメンテナンスを一切行わず使い続けているとカビ臭くなったり、「エアコンの効きが悪い」といった症状が発生します。そこで・・・
- お掃除機能付きエアコンに出来る事と出来ない事
- お掃除機能は必要なのか?
- エアコンクリーニングの料金相場
などについて詳しく解説していきます。お掃除機能付きのエアコンも定期的なメンテナンスは不可欠です。
キレイなエアコンで快適な生活をおくりましょう。
そもそも、お掃除機能付きエアコンが自分で「お掃除」できるのは皆さまがエアコンを掃除する際に取り外すフィルター部分のみである場合が多いです。(一部の上位モデルを除く)この機能は確かに便利です。
エアコンのフィルターを目詰まりした状態で使用すると気流が妨げられるため、エアコンに負荷がかかり、結果として電気代もかさみます。
財団法人省エネルギーセンターでは、フィルターをひと月に2回掃除するだけで、年間の消費電力が31.95kWh、電気代にして約700円減るという試算を公表しています(2.2kWのエアコンにおいて、フィルターが目詰まりしている場合とフィルターを掃除した場合との比較。出典:家庭の省エネ大辞典 2008年版
問題は「このエアコンは一切掃除が必要ない!」と多くの方が思い込んでいることにあります。
その結果、知らない間にお掃除機能で「お掃除」できない部分のヨゴレが溜まっていき、エアコンの効きが悪くなったり、いやなニオイがしたり、場合によっては故障してしまう場合があるのです。
お掃除機能以外で最近のエアコンに多く搭載されている機能に、内部クリーン機能があります。
冷房後のエアコン内部は結露してしまうため、カビがわきやすいジメジメの状態となります。
そこで、送風や暖房機能を使って、エアコンの内部を乾燥させることでカビやニオイの発生を抑制する機能です。「エアコンのスイッチ切ったのになんか動いている」状態は内部クリーンを自動で行なっています。注意点としては「すでに発生したカビについては取り除くことができない」ことがあげられます。
お掃除機能には残念ながらメリットよりもデメリットの方が多いです。唯一のメリットを上げるとすれば、簡単なフィルター掃除をしてくれる程度です。
料理の油やタバコの煙などは別として、普通に生活している中で発生するホコリ程度であればおおむね取り除くことができます。
エアコンは高い場所に設置していますので女性やご高齢のかたには嬉しい機能ですね。
メリットはひとつしかないお掃除機能に対して、デメリットは8つもあります。
お掃除機能は基本的に洗剤などを使用しているわけではありませんので、油ヨゴレを取り除くことは不可能です。油にホコリが付着してさらに取れにくいヨゴレに育っていきます。
お掃除機能では、フィルターに付着したホコリをブラシで取り除くだけです。
「じゃあ取り外してフィルターを定期的に洗えばオッケー」という訳にもいきません。
お掃除機能付きエアコンは構造が複雑なため、フィルター取り外しも一筋縄ではいかない場合が多いのです。
フィルターを通り過ぎたホコリはエアコン内部に徐々に蓄積していきます。一般的なエアコンはある程度知識があれば分解して掃除することができますが、
お掃除機能付きエアコンは構造が複雑なため簡単には取り除くことはできません。
最新機能を詰め込んでいるため、通常のエアコンと比べて壊れやすいです。
自転車は壊れた部分が目で見てすぐにわかりますが、バイクはパッと見て動かなくなった原因は分からないですよね。
お掃除機能に限らず、各メーカー共に新型モデルにはさまざまな機能を詰め込んでいます。
その結果どんどん価格が上がってしまうのです。
通常のエアコンでも内部クリーニングは難しいですが、お掃除機能付きのエアコンは自分でクリーニングすることは絶対に避けてください。
構造が複雑すぎて素人にはとても手がだせません。
業者のレベルにもよりますが、一部メーカーのエアコンでクリーニングを断られ易いモデルがいくつか存在します。パナソニック・日立・シャープなどから発売されている高機能モデルがそれに該当します。
お掃除機能がないタイプよりも1.5倍から2倍程度の料金が発生します。
構造が複雑なため作業工程が多く、壊してしまうリスクも高いからです。
お掃除機能なしエアコンクリーニングの料金相場は、壁掛けエアコン1台あたり8,000円〜15,000円程度です。お掃除機能付きエアコンですとかなり高額になります。お掃除機能なしエアコンの1.5倍〜2倍程度の料金が相場です。お掃除機能の有無でクリーニング料金に大きな差が生じることがわかりますね。
手間がかかることが大きな理由ですが、構造の複雑さに起因する部品の破損や故障のリスクにクリーニング業者が備えている料金でもあります。
お掃除機能で綺麗にできるのは、フィルターに付着したホコリだけです。そのため、フィルターを通り抜けたホコリやカビまでは綺麗にできません。
そのため、お掃除機能付きエアコンも、分解洗浄が必要になります。しかも、自分で分解するには構造が複雑で、クリーニング業者に頼んでも普通のエアコンの1.5~2倍のクリーニング料金がかかってしまいます。
お掃除機能付きエアコンは内部の構造が複雑で、素人がいざ取り掛かろうとしてもフィルターの取り外しすら困難なエアコンもあります。それは、お掃除機能ロボットがフィルターを隠すように設置されているからです。
また、お掃除機能を制御するコンピューターが搭載されているので、むやみに水洗いすると電気系統をショートさせる恐れがあります。そのため自力で掃除をしても、エアコン内部の本当の汚れを取り除くことができません。
フィルターに付着したホコリを取り除くお掃除機能は、意外にも壊れやすいのが現状です。なぜなら、お掃除中に機械にホコリが詰まり、動かなくなってしまうからです。油や湿気などで団子になったホコリがフィルターに付着していれば、機械が想定していない大きさのホコリを掃くことになり、故障しやすい原因となるのです。
お掃除機能付きエアコンのゴミほ一部の機種を除いて「ダストボックス」と呼ばれるエアコン内のゴミ箱に保管されます。エアコンの種類にもよりますが、勝手にダストボックスからホコリが捨てられることはなく、定期的に人の手でダストボックスにたまったホコリを廃棄してあげないといけません。
お掃除機能付きエアコンのクリーニングは、通常のエアコンクリーニングよりも部品が多いため手間がかかります。
また、構造が複雑なため対応できる作業員が限られることから、特別料金が上乗せされているのです。
いつも清潔に使うためには通常のエアコンと同様、1〜2年に1回はプロによるクリーニングを行った方が良いでしょう。
