カビは気温20〜30℃、湿度70%以上で、ホコリやフケといったエサが豊富な状態がそろうと、繁殖しやすいとされています。気温が下がる冬場には、20~30℃の条件が当てはまらないように思いがちですが、5〜35℃の環境でカビは生存できるのだとか。一般的に、家の中は寒くても10℃程度、暑くても30℃程度に保たれることが多いため、一年を通してカビには快適な温度になっています。
同じく、乾燥しがちな冬は、カビに最適な湿度が保てないように思われがちです。しかし、乾燥が気になって加湿器を使えば、室内の空気を循環させるエアコンにも湿気が届いてしまいます。本来、エアコン内部にカビが発生しやすいのは、冷房機能を使用する夏場です。冷房・除湿運転では、エアコン内に取り込まれた空気中の水分が熱交換器で冷やされて結露し、その水が受け皿となるドレンパンにたまります。たまった水分が残っていると、カビの発生源になってしまうため、季節ごとのお掃除が大切です。暖房を使う前に、しっかり乾燥させていれば湿気を減らすことができますが、対策が十分でない場合には冬まで残っているかもしれません。
さらに、冬は換気をする機会が減り、空気中にホコリが残りやすい状況にあります。エアコンが作動するたびにホコリやフケなどを吸い込めば、エアコン内部はエサが豊富な状態に。さまざまな要因が重なり、冬であっても、エアコン内部はカビが好む環境になってしまうのです。
イヤな臭いだけじゃない! カビによる体への影響とは
さまざまな条件が重なって、エアコンにカビが繁殖してしまうと大変です。温風とともに、部屋中にカビ菌が広がってしまい、アレルギー反応を招いたり、気管支に悪影響を及ぼしてしまったりする可能性があるからです。せきやくしゃみ、鼻水といった症状をはじめ、ぜんそくやアレルギー性鼻炎、肺炎などの病気を発症したりすることも考えられます。また、カビが肌に付着して、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患を引き起こすこともあります。
免疫力の低い赤ちゃんや幼児、高齢者がいる家庭では、健康被害を招かないように注意が必要でしょう。
・カビはエアコン暖房30℃で死滅するって本当?
エアコンは暖房機能を使うと、カビが死滅するというウワサを目にしたことがある方も多いかもしれません。カビは高温が苦手なため、カビ予防としての効果は期待できますが、エアコン暖房でカビを死滅させるのは難しいようです。乾燥に弱いカビの菌糸はともかく、乾燥にも強い胞子までは死滅させられないといわれているからです。
予防を徹底、もうカビは生えさせない!
カビを生えさせないためには、暖房使用中も定期的なお掃除が欠かせません。毎日のお掃除は難しいかもしれませんが、月に1度を目安にフィルターや吹き出し口をチェックしましょう。
暖房使用時にカビを広げないためには、一年を通じてカビ対策を考えておくのがポイントです。
夏場は、冷房後1時間ほど送風運転をしてからスイッチを切ると効果的です。エアコン内が乾燥し、カビが生えにくくなります。また、高湿度になる秋にも、エアコンのお掃除を忘れずに。使用していないときも、カビが広がっているかもしれません。夏の汚れは冬まで持ち越さないように徹底したいですね。また、冬場は、できるだけ湿気をこもらせないように、窓を開けて換気することも心がけましょう。
しっかりカビ対策で、冬のエアコンライフも快適に
エアコンの暖房機能が充実した今、すでに冬の必需品ともいえる存在になっています。エアコン暖房の魅力はなんといっても、すばやくお部屋全体を暖められること! 寒い朝でもすぐに温まる環境はうれしいものです。ただ、便利に使える一方で心配なのがカビの発生です。夏のカビが残ったまま使ってしまうと、健康を損ねてしまう恐れがあります。エアコンの暖房を使うときにも、定期的にお掃除しカビの繁殖を防ぎましょう。
